らくこれらく
2024年
墨、和紙
書
H98×W26cm（和紙寸）


表現物を創作していると、ときどき圧倒的な集中状態に入ることがあります。こどもの頃に体験したときには、自分の意識と手の感覚が別々になり、意識とは別に手だけが勝手に筆を動かしているような感覚でした。
大人になってからの集中状態では、日頃つきまとう心の存在からようやく解放されるような、心をからだの内側から取り出し自分の外側に置くような感覚です。そこは音も何もない静寂に包まれ、真の「自由」の領域に入ったような錯覚です。とても幸せで穏やかで解き放たれて自由で楽しいのです。
それこそが、楽これ楽。