紫舟 SISYU

夢|諦

夢|諦

ゆめ|あきらめ
2015年
ガラス、鉄
光の書、書の彫刻
H117×W36×D39cm
個人蔵

上の文字はガラスで、下部の文字は鉄で作られている。
上部は光の文字、下部はその光が生み出した影を表す。
日本語の元をたどると大和言葉に出合う。
大和言葉は、一つの音の中に、一見すると相反する二つの意味を持ち合わせている。

人は時に何かを諦め、それでも夢に向かい努力する。寄り添う縁があり、離れていく縁もある。
私たちの世界には人の手の加わる人為とあるがままの自然があり、暁と宵の美しさは比べ難く、光があるからそこに闇がある。

相反するように見えるこれらは、どちらか一方では決して成り立つことはなく、
お互いを、補い合い支え合い、共存していることを、私たちの祖先は自然とともに生きていく中で理解し、言葉の中にその想いを込めたのかもしれない。
相反するものはなく、寄り添い支えあい、補い合い、ともに生きる、日本人の持つ精神性をこの作品を通して世界へ発信していく。